【インタビュー】L.E.T.ワークショップがもたらした変化

L.E.T.ワークショップの受講生の方へのインタビュー企画がはじまりました。

今回のインタビューのお相手

Aさん(50代女性、会社経営)
経営者仲間のSNSでL.E.T.のことを知り、説明会に参加。
その後、L.E.T.への興味が深まり、ワークショップを受講されました。

L.E.T.ワークショップを受講されてどのような変化が生じたのか、スキルを定着させるためにどんな工夫をされたのか、お話を伺いました。

実際の受講生の方の声に多くのヒントがあるように思います。

L.E.T.を受講する前と後

――今日は、リーダー・エフェクティブネス・トレーニング(L.E.T.)を受講されたAさんにお話を伺います。Aさん、よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

――まず、L.E.T.を受講する前の状況を教えていただけますか?

受講前は、相手の話を深く理解するスキルも余裕もありませんでした。

いつも「次に相手に何を言おう?」と反応することばかり考えていて、相手の言葉をきちんと聞けていませんでした。

社長という立場もあり、特に社員との会話ではすぐに反応しなければというプレッシャーから、相手の話をじっくり聞くことができませんでした。

――L.E.T.を受講してから、具体的にどのような変化がありましたか?

一番大きな変化は、相手の想いや気持ちを思いやることができるようになったことです。

特に「アクティブ・リスニング」を学んだことで、「この人が本当は何を言いたいのだろうか?」と考えるようになり、次に何を言おうかを考えるのではなく、相手の話をしっかりと聞くようになりました。

以前は、相手の言葉そのものだけを聞いていましたが、今ではその裏にある感情や想いに耳を(心を)傾けるようになりました。

アクティブ・リスニングとは

相手が話している内容を理解し、相手に理解した内容を返していくリスニングの技法です。

アクティブ・リスニングを行なうことで、相手は自分のメッセージが理解されたことを確認できます。

もし理解していなくても、相手はそれを正す機会を得ることができます。

重要なのは、このアクティブ・リスニングは、あなたが相手の考えや感情を受容していることを伝えるものであるということです。

*この説明文は、ライセンス会社であるセカンド・ウィンド株式会社ホームページより引用しています。

――具体的にはどのようにしてそのスキルを身につけましたか?

最初は、おうむ返しのように相手の言葉を繰り返すことから始めました。

初めはうまくできず相手に「馬鹿にしているの?」と言われることもありましたが、言葉そのものを繰り返すのではなく要点をまとめて返す練習を繰り返すことで、少しずつ自然にできるようになりました。

例えば、会議中に「今おっしゃったのは、〇〇ということですよね?この理解であってますか?」と確認することで、相手は「違いますよ。こうですよ。」と訂正することもできるので、相手も自分の話を理解してもらえたと感じるようになりました。

人間関係にも生まれた変化

――人間関係にも変化があったとお聞きしましたが、具体的にはどうでしたか?

特に大きかったのは、ある1人の管理職との関係です。以前は喧嘩のような対立ばかりしていました。

でも、L.E.T.を学んでからは、彼の言葉の裏にある本当の想いを理解しようと努めるようになりました。

その結果、お互いに素直に言いたいことを言えるようになり、誤解が減りました。

以前は、私が彼が許容しがたいことを言うと、彼が「それは私に辞めろということですか」というように最終解決策を出すことが多く、私もその解決策に対して別の解決策で対立したり、彼をなだめすかすことが多かったように思います。

しかし、今では「彼は本当は何を言いたいんだろう?」と考え、「もしかしたら、彼は本当は私に彼の想いを理解してもらいたいだけなのかもしれない」と考えるようになりました。

――彼はL.E.T.を受けていないのに、関係が改善したというのは興味深いですね。どのようにしてその変化が生まれたのでしょうか?

そうですね、彼はL.E.T.を受けていないのですが、私が変わることで彼も自然と変わっていきました。

例えば、私が彼の言葉に対してすぐに反応せず、しっかりと聴く姿勢を見せることで、彼も落ち着いて話すようになりました。

以前は、彼の言葉に対してすぐに反論してしまいがちでしたが、今では彼の話を最後まで聞くようにしています。

その結果、彼も私に対して信頼感を持つようになり、お互いに誤解や対立が減りました。

――その変化は、他の人間関係にも影響を与えましたか?

はい、他の女性管理職との関係も大きく改善しました。

彼女は何でも自分のせいにしてしまうタイプなのですが、私が話を聴くようにしたことで、彼女も自分を責めることが少なくなったように思います。彼女からも直接「以前よりも受けとってもらえている気がしている」と言われました。

――個人面談での変化もあったと伺いました。

そうですね、社員との個人面談をする際、かつてはメンバーが抱えている問題を聞き、私がアドバイスしたり、問題のある社員に私が伝えるという行動をしていました。

しかし、現在は「私はあなたの問題解決はしない。支援役に徹する」ということを伝え、課題を聴くことに徹しています。アクティブ・リスニングをすることで、メンバーが自ら「じゃあ、上司と話してみようかな」とか言い出すようになりました。

メンバーが自ら問題解決を模索し始めるようになった気がしています。

――効果を実感することで、このメソッドを使うモチベーションは高まったのでしょうか?

そうですね、最初はぎこちなかったのですが、続けるうちに効果を感じています。

このメソッドを使って人をより深く理解しようとするモチベーションが高まりました。

例えば、仲間との人間関係に苦しんでいるメンバーが、「きついです」と言ったとき、その言葉だけでなく、その裏にある深い想いを対話を通して理解しようとするようになりました。

聴くテクニックというより、この人は「本当は何を言いたいんだろうか」と本当の気持ちをわかってあげたいと思うようになりました。

スキルを定着させるためには

――今ではどのようにしてそのスキルを定着させていますか?

例えばですが、面談中は議事録を自分で書いて、リアルタイムと会議後に共有するようにしています。

リアルタイムで書いたメッセージを画面で共有しながら面談をすることで、自分の理解が間違っていないか確認できます。

同時に、相手の非言語的なメッセージも見逃さないようにしています。相手が話しているときの表情やボディランゲージを観察し、言葉とのギャップを見逃さないようにしています。

こうすることで、相手の本当に言いたいことを推測しています。

議事録は会議後も共有します。本当に私がきちんと相手の言っていることを理解できたかの再確認ができますし、相手も受け取り方が違うことを私に伝えることができます。

――最後に、L.E.T.を受けようか迷っている方々にメッセージをお願いします。

「もっとよいリーダーになりたい」といろいろなセミナーを受講している中でL.E.T.に出会ってしまったという感じでしょうか。初めは正直、興味本位でした。

L.E.T.で「受容ライン」を学びます。自身の受容ラインを理解し、ひいては、それは相手にもあるのだと学びます。

相手の今のこの行動は何が引き金になっているのだろうか。

この人は何を伝えたいのだろうか。

L.E.T.を体得したら、自分も含めた人間がいじらしく愛おしく感じられるようになりました。

L.E.T.は、人間を理解するための素晴らしいツールです。

ぜひ、多くの人に受けてみてほしいです。

――今日は貴重なお話を聞かせていただき、本当にありがとうございました。

こちらこそ、ありがとうございました。

L.E.T.は、リーダーとしてのコミュニケーションのスキルを向上させるだけでなく、人間関係全般においても大きな変化をもたらすことがわかります。

相手の本当の気持ちを理解し、信頼関係を築くためのツールとして、L.E.T.は非常に有効です。

職場と、人間関係に大きな変化をもたらす可能性があるのがL.E.T.ワークショップです。

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