【インタビュー】保育園・学童保育関係の方に受講の声をうかがいました(2)【L.E.T.ワークショップ】

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保育園や学童保育でお仕事をされている3名の方へのインタビュー企画、今回は連載2回目の記事です。

今回は、「L.E.T.ワークショップを受講後に生じた変化」について、お話をうかがいました。

今回のインタビューのお相手

Aさん(女性、保育園 園長)
園長先生がお集まりになる場でゴードン・モデルのことをお知りになり、ゴードン・モデルのいくつかの講座を受講されたことがあります。今回、L.E.T.ワークショップをご受講いただきました。

Bさん(男性、学童保育 勤務)
ご家族のご紹介から、小学6年生のときに他の講座を受講されたのがゴードン・モデルとの出会いです。それ以降もいくつかの講座を受講されており、今回、L.E.T.ワークショップにご参加されました。

Cさん(女性、保育園 副園長)
モンテッソーリ教育を実践されている保育園にお勤めされています。園長先生がゴードン・モデルの講座を受講されたことから、今回、副園長であるCさんも受講されることになりました。

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それでは次に、L.E.T.ワークショップを受講されての変化について伺いたいと思います。
ワークショップの受講後、自分や周囲にはどのような変化があったのでしょうか?

(Aさん)

ワークショップを受講している最中から、学ぶたびに自分が変化している印象を受けました。例えば、今起きている出来事を一歩引いた形で見られ、冷静に捉えられるようになりました。

対立は、人間が2人いたら当たり前に生じるもので、1人ひとりものの見方や感じ方に違いがあります。ですから、対立が生じたときに「相手はどうなのだろうか?」「この人はこんな理由でこうしたいのね」と相手を理解しようとする必要があるのだと思います。

L.E.T.ワークショップは、そのために必要な理論が、とてもわかりやすく体系化されていました。

なかでも「行動の窓」を用いて捉えられるのが特徴的だと思います。「行動の窓」という同じツールを、メンバーで共有することで、皆が同じ土俵でコミュニケーションを取れるようになっていると思います。

行動の窓とは

人間関係において生じる問題を正確に把握するために用いる方法およびグラフィック・ツールのことです。

行動の窓というグラフィック・ツールを用いて、誰が問題を所有しているのか、そして、どのように解決するのかを把握します。

どのコミュニケーションスキルを、いつ、どのように使ったら良いかが理解できます。また、これを理解することで、人の性格タイプを理解しようとか、懲罰を与えようとか、不必要なことを回避することができます。

トマス・ゴードン博士は、このグラフィック・ツールのことを行動の窓と名付けました。

*この説明文は、ライセンス会社であるセカンド・ウィンド株式会社ホームページより引用しています。

(Bさん)

確かに、今までは対立が生じていると「売り言葉に買い言葉」のようになってしまっていたのが整理されるようになったと感じます。

特に、自分も相手も問題を抱えてしまっているときにブレーンストーミングをすることがあるのですが、そういった場面で妥協することなく自分の考えを言えるようになりました。

また、私の職場(学童保育)には私以外にもワークショップを受講している先生方がいるので、まず、他の先生方が使っているゴードン・メソッドに気づけるようになりました。まわりの皆さんが子どもたちにゴードン・メソッドを使っているのを見ると、「自分も使えるようになろう」と感じるので、その努力をしています。

今は新型コロナウイルス感染症対策でマスクを着けているので(※インタビュー当時)、相手の表情が見えないことからコミュニケーションの難しさを感じる場面もあります。子どもたちに、本来はそんなつもりもないのに「怒っているように見えていないかな?」などと気を配りながら、コミュニケーションをとるように気をつけています。

(Cさん)

受講しての変化を感じる場面が、家庭と職場とで2つありました。

まず1つ目は家庭での話ですが、「対決的I-メッセージ」が自分の意識の中に入るようになったと思う場面がありました。

娘の交友関係で心配になる出来事があった時のことです。今までなら娘やその友人をつい批判してしまうような場面でしたが、「あなた」を主語にするのではなく「わたし」を主語にして、自分の持つ心配な気持ちを素直に伝えることができました。その結果、自分の思いを相手に押し付けずに済み、また、後日「話せてよかった、お母さんの気持ちがわかりやすかった」とフィードバックをもらえました。

対決的I-メッセージとは

相手の行動によって自分のニーズを満たすことができない時、この対決的I-メッセージでは3つの構成要素を含む私に関するメッセージを相手に伝えます。このスキルを使うことで、相手を非難することなく自分の思いを伝えることができます

*この説明文は、ライセンス会社であるセカンド・ウィンド株式会社ホームページより引用しています。

2つ目は職場での話です。その場にはいない同僚への不満が耳に入ってくるシーンがあったのですが、その場で何か意見をしたりジャッジを下したりせずに、アクティブ・リスニングのスキルを使いながら、不満を漏らす同僚の話を聞くことができました。

その結果、初めは「人間関係について悩みがあるのかな?」と感じていたものの実はそうではなく、新しい業務に対する不安を感じていることが不満につながっていることに気づけました。

アクティブ・リスニングによって、本当に解決すべき問題に気づくことができたのだと思います。

アクティブ・リスニングとは

相手が話している内容を理解し、相手に理解した内容を返していくリスニングの技法です。

アクティブ・リスニングを行なうことで、相手は自分のメッセージが理解されたことを確認できます。

もし理解していなくても、相手はそれを正す機会を得ることができます。

重要なのは、このアクティブ・リスニングは、あなたが相手の考えや感情を受容していることを伝えるものであるということです。

*この説明文は、ライセンス会社であるセカンド・ウィンド株式会社ホームページより引用しています。

(今回の記事はここまで、次回に続きます。)

連載2回目となる今回の記事では「L.E.T.ワークショップを受講しての変化」についてうかがいました。

お三方とも、「行動の窓」や「対決的I-メッセージ」、「アクティブ・リスニング」といった、L.E.T.ワークショップで学ぶスキルを活用されて、対立を建設的に受け止め、本質的な生産性を高めていく雰囲気が作られているように思います。

子どもと関わる現場で、このメソッドを教師が使うことで、その場に居合わせる他の教師も影響を受けること、また、教師が自分の発信や表情が子どもたちにどう伝わっているか、どう見えているかを気にかけるようになったことなどをお聞きしました。このような雰囲気がある場にいる子どもたちは、コミュニケーションの取り方や、人間関係のつくり方を自然に学んでいく可能性があるのだろうと感じました。

さて、インタビュー記事は次回まで続きます。次の記事では「L.E.T.ワークショップとはご自身にとってどんなものになったか?」について、お話を伺っていきます。

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